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【映画のための読書】1週間でマスター 小説のメソッド 初級編 その6:プロットを作ってみよう(第3回)

『小説のメソッド 初級編 その6』になります。

 

“第五日 プロットを作ってみよう” 

 
 
前回の記事はこちら。

 
前々回の記事はこちら。

 

この書籍のシリーズ、最初の記事はこちら。

(これまで未読の方はこちらから読み進めてください)

 

 

この記事は本の内容に触れます。

また、記事中の意見等はブログ管理者の個人的なものです。

ご了承ください。

 

 

第五日 プロットを作ってみよう(第3回)

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前回は、ハコガキをやる目的と効用の話でした。
続いては

5、フリダシは、どこ?

です。

 

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ここでは、物語を考える際のフリダシ、つまりスタート地点を

それぞれ書き手のパターンで分けて述べられています。

 

パターンは、以下の4つ。

①ストーリーありき

ストーリー上の出来事から、「場所」「登場人物」「別の出来事」を具体的にして、

ハコガキを作り、そこからプロットへと発展させる。

 

②キャラクターありき

登場人物が動く、「場所・場面」と、

そこへ導くために必要な「出来事」や、ふさわしい「登場人物」。

そして、その後へつながる「出来事」「場所・場面」「登場人物」と、

ハコガキを連鎖させていき、プロットへと発展させる。

 

③シーン(絵)ありき

そのシーンにふさわしい、あるいは、逆にふさわしくない「登場人物」を置き、

その人物になりきって、どう考え・行動するかを考える。

そして、そのシーンが最初のシーンであれば、

後に続くシーンはどんな「場所・場面」、

最後であれば、

そこへ繋がるシーンはどんな「場所・場面」、

途中であれば、

そこへ繋がるシーンとその後に続くシーンはどんな「場所・場面」

と、ハコガキを連鎖させていき、プロットへと発展させる。

 

④キメ台詞・アクションありき

 

自分が伝えたい言葉を登場人物の発言で表明したい。

または、登場人物の行動で伝えたい。

このような場合からスタートする場合は、『②キャラクターありき』と同様に、

ふさわしい「登場人物」を考え、そこから「場所・場面」「出来事」を作り、

ハコガキからプロットへと発展させる。

 

この①~④について、著者はこのように言っています。

(前略)

仮に全部で5シーンの話があるとします。それぞれのシーンに、場所・時・登場人物・出来事・主な台詞——記入すべきことは5項目ずつあるわけですから、5シーンだと5×5=25の空欄があると思って下さい。

ハコガキ作りは、この全部で25の空欄を、もれなく埋める作業です。

(中略)

①~④で述べたことは、これらの空欄を埋めていく作業を、単に順番を変えて説明しただけです。

(中略)

だから「ハコガキ作り」とは、その残った空欄を順序良く埋めることで、「妄想」を具体的な「構想」に変えていく作業だと考えて下さい。

 

そして、著者はハコガキを理解するうえで、

(前略)

すでに書かれている小説をハコガキに分解することからはじめてみましょう。

(中略)

実際の小説を元に、ハコガキ作りを経験してみれば、「なるほど、こういうものか」と実感できるに違いありません。

と言っています。

これは、実際の映画やシナリオからハコに起こしていく、

『逆バコ』ともいわれるものと同じですね。

ちなみに、これを1分単位で「登場人物」と「出来事」のハコにしたものが、

このブログで度々やっている『ミニッツライナー』と僕は捉えています。

(ハコというには細分化しすぎですが、こういったふうに応用的に考えた方がやりやすくなるので……)

 

この後、本著では、

O・ヘンリーの『福の神と恋の神』をハコに起こす例題に挙げて解説しています。

実践的な内容になっているので、創作方法のヒントになると思いますよ。

 

以上、3回に分けて『第五日 プロットを作ってみよう』から参考になった部分を記し

てきましたが、本著から得られるものは全てここでは伝えきれません。

特にハコガキやプロットの書き方は、

人それぞれにベストなフォーマットがあるように思います。

そういったものをみつけるためにも、

本著の方法で一度ハコガキづくりにトライしてみるのも良いのではないでしょうか。 

 

 
 
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